猫になって君にキスをして

オレは爺さんの膝の上に乗った。

骨ばった足の感触が伝わってくる。


「猫ふぁあったかいのぅ」


背中を撫でる爺さん。


ゴーロゴーロゴーロ……


あ、またのどが鳴った。

やっぱり猫だわ……オレ。


そのまましばし爺さんのカイロ代わりを務めた。

……しかし気持ちいいな、この背中を撫でられる感覚。


なんだろな。

どこかで味わった気がするんだけど。

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