猫になって君にキスをして

自動ドアはガトンと一回音を上げてから、

ぎ……ぎぎぐがっと開いた。


「にゃ!」

(サンキュ、爺さん)


オレは真っ直ぐレジへ向かった。

ひらりと台へジャンプする。

黒い電波時計をのぞき込むと「AM11:32」と表示されていた。


「にゃ」

(昼か)


そういえば腹が減った。

猫になってからまだ何も食っていない。


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