猫になって君にキスをして

可憐なこの娘はいつだってほほ笑みを絶やさない。

誰に対してもいつも笑顔だ。


こぼれるような。

それでいて穏やかな。


一輪ばかりの花を買うオレに対しても優しい。


「いつもありがとうございますぅ」


なんて鼻にかかった甘い声を出し、両手でそっと花を渡してくれる。


ひょっとしてオレのこと好きなんじゃねーのか。


「にゃは」


妄想は膨らむばかり。



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