猫になって君にキスをして

「はぁ……怖かった~~」

「にゃ(すげぇな)」


本日の1位だ。

そんなことを気にするふうもないその小さなオンナは、

次にカートゲームへ移動した。


「これ、普通の運転方法でいいのかな?」


運転席に座ったオンナが、コインを投入すると、


READY?ぴ、ぴ、ぴ、

GO!ぴーーっ!!


ゲームがスタートした。


「えっと、ギアはこれで……」

「にゃ……」


遅せぇ……。

っていうか、ゲームはスタートしているが、

オンナの操るマシーンは未だ停止したままだ。


「ええっと、よし、スタート!」

「にゃ……」


遅せぇ……。

っていうか、すでに周回遅れだ。


あきれて見上げていると、


「おい、なにやってんだ、こんなところで」


頭上でオトコの声がした。


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