[短編]さよならを言いに。
「わかんねーよ、俺馬鹿かもな」


「…ホント馬鹿じゃん」


あたしは

ぼやけた視界を

必死に目を開いて見つめた。

瞬きしたら

零れてしまうから……


「…別れるって伝えにきたのかよ?」


「うんそう」


「じゃあなんで好きとか言ってんだよ?」


「じゃあ嫌い……」
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