君しか....
「…迎えに来いよ、桜庭。これでも怯えてんだからな…主人様の命令なんだからな…」
「お嬢様、分かってますよ。命に変えてでも。」
「じゃ、ハグして?」
「…帰ってきたら息が止まる程ハグしてキスして襲ってあげるから。」
極上のスマイルで美桜に話す大翔を見て俺は、感心した。
絵梨のようにボロボロになって帰ってくるかもしれない。
それは、大翔もわかってるはずなのに…。
「じゃ」
ーカツカツ
俺の横を通る美桜の腕を掴んだ。
「へ?」
「必ず守るから…」
「…うん!!」
笑顔で頷く美桜の後ろ姿を見送るしかなかった。