君しか....
─勇瑠side─
冷淡かつ恐怖感を与える目。
その目には、抱えきれない辛さや悲しみが秘められているんだと考えてしまう。
全ての悲しみを全身で受け入れ決して顔には出さない。
それが、新田 京介。
どれだけの重みの悲しみを受け入れたのだろうか。
俺が強くなれたのは京さんの背中があったからだ。
無力な俺のせいで彼女である実希を守ることさえ出来ず、ずっと病院にいる彼女を、もしかしたら命が無かった彼女を、俺じゃ倒せなかった男2人を京さんは片手で潰した。
そんな京さんを心から感心した。
“彼女一人守るくらい命懸けでしろ。後々公開すんのはお前だぜ?”