君しか....
―コンコン
「はい」
「桜庭?」
私が恐る恐るドアを開けると、眼鏡を掛けた桜庭がこっちを見た。
「来てくれたんですか」
ニコニコしながら手招きしてる桜庭が怖い…。
―ガチャン
「さぁ…何時にしますか?美桜ちゃん?」
「…へ?」
「遊園地とやらに…」
あぁ…って私が言うと、忘れてたら言わなきゃ良かったって笑う桜庭。
「桜庭は…大丈夫?」
「は?」
「え…皆にバレない?」
「大丈夫、大丈夫。お前、俺を何様だと思ってる?」
「…執事様。」
「バカか。」
私は、桜庭に教科書で頭を叩かれた。