君しか....
言わなきゃこうなると思ってた。
でも、言えなかった事実。
「美桜!!」
「お父様も知らない!何で言ってくんないのよ!もう独りなんて嫌!!」
ーガッシャン
「美桜さま!」
玄関まで行くと玄関に飾られていた花瓶が無惨にも割れていた。
ーガチャン
既に美桜は家を出ていった。
「大翔くん…」
「…すいません…言ってない僕の責任です。」
「違うのよ!私達が行けないのよ…」
美海さんは悲しい目で俺を見てきた。
「小さい頃からずっと独りで…三人で出掛けるなんて滅多になかった。それなのにワガママを言わずに今まで良い子にやってきた美桜に頼ってたのかも知れない…」