君しか....

そんな美桜を独りにしなきゃいけなくなる。
ホントは行きたくない。
けど、それが条件。
美桜を幸せにする条件。


「美桜…」


俺は勢い良く家を出ていった。


「大翔さま!」


雨が降ってきたのなんか気にしない。
ただただ孤独な美桜を救いたくて、安心させたくて、俺は走った。


「美桜…美桜…」


美桜が良く行く場所を中心に美桜の姿を探した。


ープー

「大翔!!」
「連翔…」
「雨ん中で風邪引くじゃねぇか…」


傘をさしながら俺に近づく連翔。


「…俺は…俺は風邪なんて引かねぇよ…美桜…美桜は今も雨ん中かもしれねぇんだよ!」


ーガチャン



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