君しか....
「ただいま帰りました。」
「お疲れ様」
「ちょっと殴っただけです」
「あぁ…」
美桜ちゃんの家に行くと麗奈もソワソワしていて、美海さんすら電話を握り締めている。
十和さんは大翔の姿をただ見ていて京介は頭を抱えていて勇瑠達は座ってるだけ。
執事達はいまだに美桜ちゃんを捜している。
二時間経った今でも美桜ちゃんは見つからない。
ーピリピリ
誰も口を開かない家の中で電話が一本鳴った。
「もしもし…美桜!?どこだ!?…え…」
十和さんは持っている受話器を俺に渡した。
「もしもし」
『…連翔さん…大翔は?』
「俺が殴ったから気、失ってる」