君しか....
─美桜side─
「ん〜そっか…ごめんって言っといて…。」
「え?」
「勝手に出て行って。帰る気ないし、見送るつもりもない。」
「え?ちょ…」
「あと、捜し出すのもやめて。気味悪い。じゃ」
ーツーツー
「…っ」
傍にいてくれると信じてた。
独りになんかならないって。
「…美桜…だよな?」
公衆電話の前で座ってる私の上に傘をさしてくれる男の人。
それは、勇瑠くんだった。
「こんな近いなら帰れよ…大翔さんが「うるさい!!帰らない…帰っても私一人だもん…」
「…なら、俺ん家来いよ。」
そう言って私に手を差し伸べる勇瑠くんの手を掴んだ。