君しか....
─美海side─
「大翔に会いたいの…」
「うん」
「…お母様はお父様と、普通に出会ったんですか?」
「いきなり!?…いや…普通なのかな?」
私の前で大泣きしていた美桜が私の顔見てハテナを並べた。
ホントに数年前、私も美桜と同じ道を選んだ。
でも、十和は待っててくれたんだ。
──────────☆
「美海?合コン埋め合わせ中なんだけど…」
「…」
「行かないよね…?」
「行く」
この時、大学1年だった私は高校時代から付き合ってた人と別れたばっかりだった。
涙も出なかった。
ただ受け入れた。
「あ…了解」
普段そんなのに興味無い私だったけどこの日だけ何故か乗る気になった。
「じゃ、6時に改札前で」
「うん」