君しか....

前から汐莉が話しかけてきた。


「何?」
「あの、十和って男ね…女に興味無いらしい…」
「…」
「美海、さっきから見てるからさ…」


そう言われて、十和をもう一度見た。


「着いたぜ!」


男が私達と十和を呼んだ。


席は、私と汐莉がはじっこだった。

私の前に躊躇いもなく座る十和に少しドキッっとした。
だからって好きなわけじゃない。そう思ってた。


「自己紹介します!平崎 信吾です!宜しく〜」
「荒居 楓です」
「七羽 辰徳です」
「岸部 竜輝です」
「…」
「…無視して…良い?」


その問いかけに首を縦に動かした。


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