君しか....
「なぁ…」
「ん?」
「その子…」
「…」
「ヒロ兄、食べる!」
「へいへい」
その小学生の女の子に大翔は自分の食べ物を分けた。
正直、目を疑った。
正確には疑うしかなかった。
「あ…俺帰る。健に叱られる。頼んだこの子。」
「は!?」
健とは大翔を黒い世界に導いた先輩。
関わってほしくねぇけど…。
「…名前何?」
「天王寺 美桜!」
「美桜ちゃんか!」
「うん!お兄さんは?」
「俺?連翔だよ?」
「レン兄!」
俺は知らなかった。
この子が将来大翔の嫁になるなんてな…。
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