With ~一緒に~

片岡君は、ちょっと驚いた顔で私を見た。


「いや、歩美には十分手伝ってもらったし、
それに、もう俺とは関わらない方が……」


「ううん、大丈夫!
昨日も今日も私をつけてたのは片岡君だけだったでしょ?

学校でももう私のことなんて誰も気にしてないし。

それにポスターとゲームを作ったのは凛子と航君だよ。
私は何も手伝ってない!」


「いや、まあ、それはそうかもしれないけど……」


「そもそも、なんで片岡君は、私に選挙の手伝いを頼んできたの?」


そう、それは、最初から疑問だった。

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