With ~一緒に~
すると、片岡君がその空気を打ち破るように明るい声をあげた。
「そこまで言うんなら、チャチャッと教えてよ、森ちゃん。
合わない奴とうまくやってくコツはー?」
森先生は眉尻を下げてため息をついた。
「ったく、ちょっとは自分で考えろー。
だがまあ、ヒントくらいならくれてやる。
キーワードは『想像』だ」
「『想像』?」
「ああ。
たとえば、
こんなふうに思ったことはないか?
『誰も本当の私をわかってくれない』
『友達の前の自分の姿は仮の姿で、本当の自分じゃない』
どうだ?」