〜偽りの私〜
あんなにも光っていたのに
嘘のように見つからない…
千夏が私に怒っているから?
何もできなかった私に…
少しずつ日が沈んでいっていた
暗くなっては探せない
焦りが探す手を邪魔した
頬を涙がつたった
何かもわからないのに
どうしてやめることができないの?
千夏に関わる物かもわからないのに…
太陽は嘲笑うかのようにオレンジ色に輝いて
自分を照らす
少し目線を遠くにした
かすかに光を感じた
そこにはシルバーのストラップの付いた携帯があった
見覚えがある
そう
体がやめることを知らなかったのは
見つけるためだったんだと思った
千夏の携帯を……