雪の姫―第1章―
彼氏がいないのを気にしてないと言えば、
嘘になるけど・・
やっぱり彼氏と彼女と言う関係に憧れる
あーあ、いい出会いとかないかなー。
そんな事を考えていたら家の前に着いた
「んじゃ、お先に!」
香帆は寒いと連呼しながら、お隣りの家へ駆け込んで行った
あたしと香帆は家が隣通し。
だから、両親も仲がよく、しょっちゅうお泊り会なんかしてる
「って、こんなとこで突っ立ってたら、
風邪ひいちゃう!」
あたしは急いで家へ入ろうとした時、
急に強い風が吹いた
「きゃあっ!!」
周りの木が折れそうなくらい曲がり、砂や葉が空を舞い、あたしは目をつむった
一時して、風が収まったかと思えば
ひんやりとした空気が漂っていた
「な、何・・この寒さ」
冷凍庫に入ったような感じの寒さで
空は真っ暗な雲に覆われていた
その瞬間、あたしは目を疑った