Memory with you〜天国への贈り物〜
「彼女はここへは来ないわ。」


稟は遠くを見詰めていった。


「やはり、僕と一緒には・・・。」


「いいえ、あなたは死ぬの。」


肩を落とす僕に稟は言った。


「僕が死ぬ?冗談は止めてくれ!」


「冗談じゃないわ。もってあと3日よ。」


そう言うと稟は布団に横たわる僕を映した。


「な、なんだこれは?!」


「これはあなたよ。」


「ふざけるな!僕はここにいる!」


「あれは現世のあなたの身体、今ここにいるあなたは言わば魂よ。」


僕はもう一度布団に横になる自分を覗いた。


隣には母とお医者様がいた。


「肺炎をおこしています・・・。」


「先生、この子は助かりますよね・・・?」


「あと2・3日です。」


「そ、そんな・・・、龍之助!龍之助ー・・・。」


僕が死ぬ・・・?!


母も美代さんも置いて僕は死ぬと言うのか?!
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