Memory with you〜天国への贈り物〜
「あなたはまだ死ぬと決まったわけじゃないわ。これから言う三つの選択肢の中からこの先どうするか決めてもらうわ。」


稟は僕の前に立ち人差し指を立てた。


「一つ目は元いた場所へ還り生まれ変わる。二つ目は現世に残る魂のままさ迷う。三つ目は私と取引をする。」


取引・・・?


「取引とは?」


「大切なものを失う代わり生き返ると言うものよ。ただ・・・、あまりお勧めはしないわ。」


「生き返れる?!確かにそう言ったよな?!」


僕はまた美代さんに会えると思うと舞い上がって大事なことを忘れていた。


「もちろん取引するさ!」


「そう・・・、わかったわ。」


僕はその時大切なものが何かを忘れていた・・・。


「あぁ!」


そう言うと身体が光透明になって行くのがわかった。


「後悔・・・し・・・で・・・ね・・・。」


彼女は最後に何か言おうとしていたがよく聞き取れなかった。
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