六年一組、本紛失事件
「えっ! そんなこと言われても、ごめんなさい」
奈緒はドアを閉めた。
笈滝は無言で突っ立っていた。
「何だ、ツトム! 話多のことが好きだったんだ。けど、振られたな」
高蔵はお腹を抱えて、大笑いをしている。
「振られてやんの!」
馬屋も笑った。
「別に……好きじゃない……」
笈滝の目は真っ赤で涙が流れそうだった。
「嫌いなやつに好きとは言わないぞ」
高蔵が言うと、笈滝は声を出して泣いた。
奈緒はドアを閉めた。
笈滝は無言で突っ立っていた。
「何だ、ツトム! 話多のことが好きだったんだ。けど、振られたな」
高蔵はお腹を抱えて、大笑いをしている。
「振られてやんの!」
馬屋も笑った。
「別に……好きじゃない……」
笈滝の目は真っ赤で涙が流れそうだった。
「嫌いなやつに好きとは言わないぞ」
高蔵が言うと、笈滝は声を出して泣いた。