六年一組、本紛失事件
 田脳は独り音楽室に取り残された感じだった。

 今さら、額から汗が流れるのを感じた。

 恐怖から逃れた感じであったので、いっきに体の力が抜け、その場にしゃがみこんだ。

 田脳はゆっくりと息を吐き、安堵を感じた。
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