六年一組、本紛失事件
子吉沢はみんなが囲んでいるので、前に進めない。近づけないのだ。
アリスは目を真っ赤にして、みんなに手を振っている。
ドアは閉められた。女子生徒は大泣きをしている。
「好きだよ。アリス……」
子吉沢はつぶやくように言った。たぶん誰にも聞こえていなかったはずだ。
アリスの乗った車は走り出した。
アリスは目を真っ赤にして、みんなに手を振っている。
ドアは閉められた。女子生徒は大泣きをしている。
「好きだよ。アリス……」
子吉沢はつぶやくように言った。たぶん誰にも聞こえていなかったはずだ。
アリスの乗った車は走り出した。