彼と私の関係〜もう1つの物語〜
お互い忙しかったけど、早く終われる時はスーパーに寄ってから帰宅する。
拓海は料理が上手だった。
「なんで?」
私の作ったものより美味しいし。
問いかけに対しては「一人暮らし歴が長いし、料理って没頭できるだろ?」という答え。
奥さんとの結婚生活より別居状態の年数が長い拓海。
一緒に居ても時々、奥さんの実家から連絡がある。
最初は「ごめん」と言いながら向かっていた彼も、今では「忙しくて行けないから」と断る回数が増えてきた。
最初は寂しかったけど、私を優先してくれるようになった拓海に嬉しさを隠せない。