彼と私の関係〜もう1つの物語〜
私はただ仕事のパートナーになりたいという下心があっただけなのに。
それでも、彼と同じ想いだった事実を素直に喜べるのは
――拓海が私にだけ素顔を見せてくれるから。
食事が終わり、キッチンで食器を洗う。
拓海はラグの上に座り、ベッドに寄り掛かりながら新聞を読んでいる。
拓海と付き合うようになってからは、お客さんと話す時に必要な情報はTVではなく新聞から得るようになった。
最初はチンプンカンプンだったけど、質問するとちゃんと理解できる答えが返ってくる。