彼と私の関係〜もう1つの物語〜
『バレたら皆が傷つくと思うの』
真央の言葉が蘇る。
『周りの人を傷つけちゃダメだと思ってるの』
真央……
今なら真央の言った事が全部分かる気がする。
――これは私への天罰だ。
どれくらい座りこんでいたのか分からない。
気が付くと目の前に……
「びっくり……しただろ?」
「拓海……」
――拓海が立っていた。
拓海の言葉で、電話の事を知っていると理解できた。
「向こうの実家から連絡があって」
隣に座った拓海はポツリポツリと話し始めた。