彼と私の関係〜もう1つの物語〜
「遅くなってごめん」
「そんなに待ってないから大丈夫」
「久しぶりだね」
「ホントだね」
2人で飲むのは1年以上たっているはず。
「ごめんね、急に誘って」
「ううん。そろそろ真央から誘われると思ってたから」
申し訳なさそうな顔をする真央に微笑んだ。
拓海との事を話す。
まだ頭の中で話す内容を整理出来ていない。
それでも真央には自分で話したい。
噂ではなく真実を。
――どこから話そう……
「奈央に聞きたい事があって……」
先を言いづらいのか口ごもる真央に
「藤井さんの事でしょ?」
――自分から口火を切った。