彼と私の関係〜もう1つの物語〜
奥さんを傷つけた事は後悔した。
だけど……
拓海を好きになって想いを伝え、愛した事には後悔していない。
今までこれほどまでに人を好きになった事がなかった。
知らない間に依存し過ぎていた拓海。
これは避けて通れない私への試練。
これを乗り越えないと、私はもう生きて行く事さえ出来ないような気がして。
「あはは。堕ち過ぎ……」
すべてがネガティブ思考へと堕ちて行く。
ポケットへ入れていた携帯が震えた。
涙を擦って煙草を灰皿に押し付けると、受信メールを確認する。