彼と私の関係〜もう1つの物語〜
面接の時には聞けなかった細かい社則や仕事内容をメモしたり頭に叩きこんだりしているうちにお昼になった。
「昼ごはんは弁当を頼んであるから」
社長は傍にあった受話器を取ると「弁当を持ってきて」と、どこかへ電話を掛けていて
受話器を置いてしばらくすると、吉沢係長がお弁当を5つ持って会議室へ入ってきた。
休憩中、社長は今までの態度が嘘のような気さくな話し方で、私達新入社員の話を聞きだしては笑いのネタにしている。
食事も終わり、社長が席を外すと全員がホォっと溜め息をついた。
同時に顔を見合わせてプッと吹き出す。