彼と私の関係〜もう1つの物語〜
語られる仮面の下
バーで働きだして2年が過ぎた。
マスターは時々、私にお店を任せてくれるようになっていて。
これは信頼してお店を預けてもらえると言う、マスターからの最高の賛辞。
最初はドキドキしたけど、来店するお客さんはほとんどが常連さん。
時々、新しいお客さんが来るけどお店の雰囲気を壊すような人は居ない。
私は常に口角を上げて穏やかに微笑む。
無理はしていない。
ここでの時間で心地よくなって帰って欲しいから。
話しかけてくるお客さんの話に耳を傾ける。
片想いの話、彼氏彼女との喧嘩、別れ。
そして不倫や浮気の話。