彼と私の関係〜もう1つの物語〜



いつものようにカウンターでお客さんと話をしながらゆっくり流れる時間を過ごしていた。


もう少しで日付が変わる時間だと思った時、カランとドアのベルが鳴った。



「いらっしゃい……あれ、真央」


「奈央、久しぶり」



常連のお客さんに会釈をしながら奥のカウンターへと歩いてくる真央を私は見守っていた。



「あっれ?今日って忘年会じゃなかったっけ?」


「二次会の途中で抜けたの」



思ったことを口に出した私へ真央は肩を竦めていて。



「あ〜奴とは別行動だったってことか」


「社長に腕引っ張られて行ったよ」


「加藤さんも相変わらずだ」





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