彼と私の関係〜もう1つの物語〜



拓海が指差す方向を見ると、ドリップコーヒーの残骸がシンクの上にチョコンと乗っていて。



「今度はドリッパーを買いたいな」



拓海の台詞に思わず笑みが零れた。



誰が淹れるの?


その質問に彼は必ずこう答える。



『ん?俺』



試してみようか?





そう思った私の口から発した言葉は別のものだった。







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