彼と私の関係〜もう1つの物語〜
修ちゃんサンはお店が終わるまで待つと言っていたけど、マスターが穏やかに断っていて。
「30分後に駅前の喫茶店で待ってる」と最後は折れた修ちゃんサンが言葉を残してお店を出て行った。
私はホントに呆然とするしかなくて。
マスターに肩を叩かれるまで、修ちゃんサンが出て行った扉を凝視していた。
話って……
真央の事?
それしかない……
ゴクリと口にたまった唾を飲み込む。
やりかけていた仕事を片付け控室へ入り、着替えてからマスターに断って外へ出た。
1月の寒空だと言うのに手は汗ばんでいて。
混乱する頭のまま、足は待ち合わせ場所へ向かって動いていた。