彼と私の関係〜もう1つの物語〜
「だけど、このままじゃ私の気持ちの整理がつかなくてね。情けないんだけど」
困ったように微笑む修ちゃんサンの顔。
「だから今、けじめをつける意味でも真央に素直になって欲しい意味でも」
「……あ……の」
「このまま式の話を進めてる。だけど奈央さんには知っておいてもらいたいんだ」
―――――そして……
式場で1度だけ佐々木さんへチャンスを与え、真央が佐々木さんのプロポーズを受けたら、そのまま挙式を続行する事を話した。
私はもう唖然とするしかなくて。
言葉はたくさん出そうになる。
だけど音を乗せて修ちゃんサンへ届かない。
すべてが口の中で泡のように消えた。