彼と私の関係〜もう1つの物語〜
「だから修ちゃんサンは奈央に『見守ってあげて欲しい』って言ったんじゃないか?」
まるで私の心の中を覗いたように言う拓海。
お互いが想いを通じ合わせた時は幸せかもしれない。
だけど、これから慰謝料や養育費、子供の事も絡んでくる。
お互いの家族だって祝福してくれるとも限らない。
真央がまた悩みぬかなければならない時……
その時、私は彼女の傍に居て見守ってあげられるのか?
「今度こそ、正しい道へ導いてあげたい……」
――本心からそう思えた。
今は……
真央が佐々木さんと幸せになってほしい。
ただそれだけを祈っていた。