彼と私の関係〜もう1つの物語〜
でも彼らの後輩から見ると20代前半ですでに役職を持つ彼らに憧れを抱き、少しでも近づきたいと躍起になる。
彼らに役職を付けたのはこうして社員を煽るのが目的だと分かっていても、やはり尊敬できる仕事内容に誰も文句をつけられない。
入社して1週間、真央がアシスタントとして過ごす最後の日。
藤井課長は私達をランチに連れて行ってくれた。
「少しは慣れたかな?」
彼の声を聞くと目を瞑ってしまうのは、この1週間で癖になってしまった。
少しでも長く声の余韻に浸っていたいと思うのは、きっと彼に恋しているから。
「そうですね、でも面白いです」