彼と私の関係〜もう1つの物語〜
煙草の煙を吐き出す時に少しだけ目を細める表情。
どれも私の胸を締め付ける。
――それでも私の想いは彼へ届かない……
「岡本さんは食欲ないの?」
彼の言葉に顔を上げると、すでに2人は食べ終えていて。
私は「上司の奢りだと恐縮して」と言い訳をしながら、残りのパスタを口へ入れた。
――ダメだ、こんなんじゃ。
何度自分を奮い立たせようとしたんだろう……
失恋4日目なのにそれは数え切れないぐらいで。
私は2人に気付かれないようにフゥっと溜め息を漏らした。