彼と私の関係〜もう1つの物語〜
今日は私が先に終わった。
初めて挑戦した商談は無事に話がまとまり、私に実績が付いた。
彼へ一番に連絡すると
『よかったな。同期で商談成立は1番乗りだな』
その声から彼も同じように喜んでくれているのが分かった。
『今日は直帰していいから』
優しい彼の言葉にお礼を言って電話を切った。
――そういえば、彼の言葉が少しだけくだけていたかも……
少し距離が近づいたんじゃないかと思うと口が綻ぶ。
先に店へ着いた私は、真央へメールを送る。
『××駅のバーで飲んでるから』