月光~moon light~
「おつかれー。 そろそろ時間だよ? でよっか」
ソファーに寝転んでたあたしは
そう言って身体(からだ)を起こした。
「え? あぁ! もうそんな時間!? ごめん、ユズキ!! あたし1人で歌っちゃって!!」
マイクを手に挟み、
申し訳なさそうに謝るアヤノ。
「いいよ。 きいてるのも楽しかったし」
ホントは気分が悪くてそれどころじゃなかったあたし。
アヤノが唄に夢中になっててくれて良かった。