月光~moon light~
「何~?
また訊きたいことができたんでしょう?」
あたしは本当に顔にでやすいのか、
チヨさんはまたもや図星を言い当てる。
「チヨさんは、
そういう仕事をしている人なんですか?」
「あ~、まぁね。
どちらかと言えば。
下っ端の方だけどね」
ソファーのクッションを抱きながら
チヨさんは続ける。
「あたし達の仕事には核があるのよ。
まぁ、簡単に言うと
できる人間と、できない人間
みたいなね」