君にきらめく花束を。
おさななじみ





 「陽菜ちゃ〜ん!!」


 「大河くん遊ぼー!」






 ひまわり畑に響く

 幼い頃の
 俺と陽菜の声――





 「じゃあ

  かくれんぼしよ!」



 「うんっ!!」



 「陽菜を探してね?」



 「うん!」







 そうして俺は

 目をつぶって




 「1… 2… 3…」








 と、

 数えはじめた。





 ――そして


 「29…… 30!!」







 30秒数え終え、

 目を開けた。





 「どこにいるのかな…」




 ひまわり畑のひまわりは


 幼い俺らの身長より
 遥かに高くて――…





 俺はひまわりをかき分け


 陽菜を探し始めた。







.゚
< 1 / 12 >

この作品をシェア

pagetop