君にきらめく花束を。
「初めまして」









 「初めまして。

  東京から来ました
  藍沢陽菜です。」








 久しぶりに聞く
 陽菜の声、


 久しぶりに見る
 陽菜の姿、






 「陽菜ちゃん宜しく!」


 「陽菜ちゃん可愛い!!」






 教室に飛び交う

 陽菜への言葉。










 ―― 陽菜


 ずっと逢いたかった…




 もう逢えない

 何度もそう思って
 諦めようとした。







 ――だけど無理だった。








 「なあ大河」


 「……んー?」




 「まじあの子可愛くね?」






 前の席の男子が

 顔を赤くして言う。





 陽菜は

 ほっそりとしていて
 スタイルも抜群で


 細く長い髪を
 耳元で2つに結び、


 引き込まれそうな程
 黒く、大きな瞳をして

 教室を見渡していた。






 「……うん、可愛い」











 思わず俺は
 そう言ってしまった…




 「だよな!

  モテるだろうなあ」







 ――そういえば陽菜



 前の学校で
 彼氏居たのかな?






 ……あんなに可愛いから

 ぜってー居たよな。







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