…いつも君を想う
彼女はベンチからすくっと立ち上がり


「あっ私もう行かなきゃ…さっきは本当にごめんね…じゃさよなら」


と言うと立ち去ろとした…俺はとっさにその細い腕を掴んだ


「また会いたい…駄目か?」


「…だ…め…じゃない…けど」


「じゃあいいじゃん」


俺は強引に連絡先を交換すると彼女に言った


「絶対連絡するからな!大人しく待ってろよ」


ポンポンと頭に手を
やると


「もーだから馬鹿にしないでって言ってるでしょ!!」


クリクリの瞳を潤ませながらプクッと膨れた


「ぷっ…行かなくていいのかよ?」


「あっそうだった!やだ遅刻しちゃうー慧君も急ぎなさいよ!!じゃあまたね」


彼女はニコッと笑うと手を振り行ってしまった


後ろ姿を見送って少し切なくなった…
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