プリマへの扉
「お母さん?どうしたの?」


お母さんはただ私を黙って見つめていた。


「ね、お母さん?どーしたのっ」




その時ようやく黙っていたお母さんが口を開いた。


「マリちゃん、正直に答えてね。」


「うん。」


「マリちゃん、

あなた食べたもの全部戻してるでしょ。」


「えっ!?」
思ってもみなかった。
絶対ばれないと思っていたから。


「な……な…なんでっ!?」


「あなたこれ、みそ汁始めから、全く味……しないのよ………」

「えっ!?そんなはずは…」
慌てて飲んでみてもやっぱり私には調度良かった。


「分からない。私には調度良い。」


悲しそうな顔をして私を見つめていた。


「あなた病気よ!」


「ち…違う……!」


「マリちゃん、病気なの、病気なのよ!」


「違う…違うもん……」



泣きながらお母さんが私にうったえかける。

「明日学校休んで病院行きましょ。ね?」


「嫌…イヤ!」
とにかくこの場から消えたい。

急いで自分の部屋に行こうとしたとき。
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