プリマへの扉
「オッサン。何してんの!?」聞かなくても分かるけどね。

「い…いゃ…。あの…。この子が倒れてたから助けてたんだよ。」



んなわけないだろ。完全オッサンは焦っている。


そう言ってまた女の子に触ろうとしていた。


だめだこりゃ。


「乗って!早く!」


そう言ってほぼかつぐように女の子を持ち上げ後ろに乗せて猛スピードで自転車をこいだ。


男は最初は追ってきていたが、途中で諦めた。

はっ!追いつけるわけないんだよな。


そして近くの公園に俺達は行き着いた。まぁここまで来れば安心だろ。


「お…おーい。
君大丈夫!?」

返事はない。ずっと下を向いていた。
ん?俺…無視された?


ちょっと心配になってその子の顔を覗き込んでみた。
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