プリマへの扉
その子のためにハンカチを濡らしてしてる間俺は動揺していた。



まさか……か?



いやでも泣いた後にちょっと笑った顔……



やっぱり似てた。




あの子…………なのか……?


ハンカチを持って戻ってくると女の子は俺の鞄をジーッと見てた。



とりあえず心を落ち着かせて



「ごめん、ごめん。はぃ。」ハンカチを渡してまずは傷口をふかせた。





「高等部の先輩だったんですね」



えっ…………あ………



あれ……?




俺のことは気づいてない…か……?




やっぱ他人の空似だったか…。


「うん…。そうだね、一応先輩だね。」
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