恋するgirl★~番外編~
薄暗い間接照明しかない狭い通路には、
凉さんと私しかいなくなった。
そして竹田くんから解放されてホッとしたのも束の間…次には凉さんと壁に挟まれていた。
「真子、俺に言うことは?」
「お、お仕事お疲れ様です。。」
いつもと雰囲気が違う凉さんにちょっと緊張する。
それは明らかに不機嫌なものなのが、私でさえ分かった。
「嘘ついて、ごめんなさいだろ?」
「え?」
「今日は女子だけじゃなかったのか?」
「それは……っん。」
言い訳する前に、凉さんの唇で言葉を遮られた。
下からすくい上げるように私の唇を奪っていく。
私が息をしようとすると、すかさず舌が差し込まれ私の舌を絡め取る。
立っていられなくなって、凉さんの腕にしがみつく。
「りょ…うさん、ごめんなさ……んっ。」
「駄目だ。
今日はこんなものだけじゃ許さない。
帰るぞ。」
え…
凉さん…すごく怒ってる?
店内へ出ると、なぜかそこにはテルさんがいて…
「あらら、捕まっちゃったね。はは、凉のその顔ウケる。全然余裕ねーの。」
「うるせーテル。真子先につれて帰るって伝えといてくれ。」
「はいはい。真子ちゃんは拗ねた狼に連れてかれましたって言っとくよ。」
凉さんはテルさんの頭を叩いてから、私を引っ張って店を出た。
その後、車の中ではずっと無言のまま運転している凉さんの横顔を見ながら、今更ながら後悔していた。
はぁ…やっぱり帰れば良かった。
凉さん…どうしたら許してくれるかな。
そのまま眠気が襲ってきて、いつの間にか私は眠ってしまった。