恋するgirl★~番外編~
今考えると、小学生の瞳はホントに大人びていたと思う。
もちろん、見た目が。
言動は小学生そのもの、純真無垢な子だった。
「瞳、今日うちの晩飯、ビーフカレーだけど…」
「行く行く行く行く行く~!」
そういえば、この頃からすでに瞳は食いしん坊だったな。
「ちょっと待てぇ~~い!」
はいはい、忘れちゃいけないな。
お出ましだよ、大輝さまの。
「孝幸~なんで俺も誘ってくんないの!
俺も孝幸んちのビーフカレー食いて~!」
「大チャンは自分ちで
食べればいーじゃん!」
「瞳こそ、そうしろよ!お前の母ちゃん
料理上手いんだから!」
「孝幸んちのビーフカレーは特別だもん」
あ~…多分終わんないだろうな、これ。
俺はひとつため息をつき、2人の頭に手を置いた。
「分かった②、とりあえず仲直りな。」
こいつらがケンカをして、俺がそういうと、驚くほど2人は素直になる。
「仕方ねーな、瞳。今日はこれくらいにしといてやるか。」
「そうだね!このへんにしとく!」
ほらな。なんだかんだ言って、こいつら楽しんでるんじゃないか。
そうやって、歳の離れた俺と同い年の瞳と大輝はいつも一緒で、仲が良かった。