恋するgirl★~番外編~
「瞳。」
隣を歩く瞳を呼んでみる。
でも何故か無視される。
というか、瞳…怒ってる?
「瞳、なんか怒ってるか?」
「べつにー。」
「なんでこっち向かないんだよ。」
「ふんだ。」
完全にふててるぞ。
ふててるけど、可愛いし。
「何で怒ってんの。」
「孝幸なんか知らない。」
「ったく…」
瞳の機嫌を直す方法は知ってる。
泣いてるときにも、これをやると
ピタッと涙が止まるんだ。
――――――チュッ。。
瞳のおでこに軽くキスを落とす。
「機嫌治った?」
俺を上目遣いで見上げると小さく頷いた。
そして、手をつないでまた歩き始めた。
「孝幸が女の子と一緒にいるから…」
「え?」
「嫌なんだもん。」
「瞳…。」
潤んだ目でそう言った瞳。
俺は瞳のそんな姿がどうしようもなく愛おしく感じた。
抱き締めたくなった。
今までずっと一緒にいたけど、初めての感情だった。